ジジイのキッザニア

私に詳しい方ならご存知でしょうが、昨年4月頃から左足裏の痛みに悩まされておりまして、その治療に先日行ってきました。

これまでの経緯を書きます。
おそらく直接的な原因は昨年3月に1週の間に25km前後の徒歩を2回やってしまったことかと思われます。(あの頃は散歩が楽しくて……)
そして某ウイルスによる外出自粛の時期、運動不足を避けようと毎日散歩したのが痛みを悪化、定着させてしまいました。

ちなみにネット調べの情報ですが、これは足底腱膜炎というやつらしく、土踏まずの部分のアーチを支える筋肉、つまりは弓の弦にあたる部分の筋肉が炎症を起こしているらしいです。

その後、長距離歩くよりも毎日歩く方が足にダメージが来ることがわかったので家に引きこもり、外出も極力自転車を用いることにしました。
その甲斐あって、つい最近まで痛みはなかったのですが2月頃から状況が変わってきました。

兄が自転車を使うようになって、私がバイト先まで歩かなければならなくなったのです。(いろんな理由があって我が家には自転車が1台しかない) まあ家→バイト先よりも家→駅までのほうが遠いので文句は言えません。
という訳でバイト週3回+その他外出で歩くこととなり再発しました。

今回も安静で治すのも良いとも思いましたが、毎日外出できないようではそのうち生きていけなくなるのが目に見えているので整形外科に行ってきました。


自動扉を開けて中にはいり、周りを見渡すとお年寄りが3人ほどいました。整形外科なのだから当然か…と思いつつスポーツもやっていない若者の私がここにいることに若干落ち込む。
問診票を雑に書き、ささっとレントゲンを撮られたのち診察室に案内され、医師の話へ。
よくある症状なのか、医師の説明はびっくりするほど簡潔で、私に喋る余地を与えず次の部屋へ案内されました。

話の内容をざっくり書くと、左足の筋肉が薄くなってるねー扁平足ぎみだねーサポーターと湿布だしとくねーじゃあ次の部屋でマッサージしてねー、でした。

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(筋肉を強化して痛みを起こさせないために、タオルを足の指でちょっとずつ手繰り寄せるという健康番組で紹介されてそうな運動を教えられました)

次の部屋はなんらかの機能がありそうなベッドが並ぶ部屋です。ここでご老人が腰をケアする訳です。
そして待合室と同じ仕様の椅子に座らされ、その椅子の下に雑にしまわれていた機械が取り出されます。どんな機械かというと、足を乗せると機械がボールみたいなもので足裏をぐりぐりしてくれるヤツです。なんかすごく何処かで見たことがある気がした機械でした。なぜ?

マッサージの時間は10分。心を無にしている間にご老人がリハビリを終え部屋を出て行きます。心を無にしても時間が余ったので物思いに耽ってみました。

〜〜〜

なんだかこの医院は冷たい気がする……電話で予約を取ろうとしたときも予約は取っていないとなんだか軽く流された。このマッサージ機械の上まで工場のラインに乗せられたように連れてこられた気分。私のペースに合わせてはくれない。

ああ…今、私はあの老人たちと同じ扱いを受けているんだ…沢山来て、リハビリを受けて帰っていくあの人たちを素早く捌くためにこの整形外科は工場のように動いているのだ……お年寄りは皆おしゃべりだから。

ここに来る人々は皆お年寄りと同等になる。私は今、ジジイなのだ。いや、この身体は確かに若いので、正確にはジジイの擬似体験をさせられているのだ。つまり、ここ、整形外科は、


ジジイのキッザニア


だ……

〜〜〜

これだけで3260円取られたのでビビりました。
老後体験は安くない。